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【解説動画】 第1回Python3データ分析模擬試験 第03問
※当解説動画シリーズはPythonエンジニア育成推進協会に認定された「Python 3 エンジニア認定データ分析試験」の参考教材です。
問題
【第1回 Python3データ分析模擬試験 第3問】
PythonおよびPythonの実行環境に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
①pipコマンドは、The Python Package Index に公開されているPythonパッケージのインストールなどを行うユーティリティであり、パッケージをインストールするにはpip installコマンドを使用する。
②AnacondaはAnaconda社が開発、配布しているPythonのディストリビューションであり、venv、pipとは異なる仮想環境の作成方法、パッケージ管理システムを採用している。
③Pythonでは、シンプルで読みやすいコードが書けることを設計思想として文法が作られている。コードのブロック構造をカッコではなくインデントで表現するところにもその思想が表れている。
④venvはPythonの仮想環境を作成する仕組みである。WindowsでもmacOSでも利用することができ、異なるバージョンのPython言語を使い分けるのに便利である。
⑤PythonにはPEP 8と呼ばれる標準となるコーディング規約が存在する。たとえば、複数のモジュールをインポートするときには、1行ずつインポートして書くべきとされている。
解説
正解は選択肢④です。以下、解説します。
選択肢①

選択肢①は、内容の正しい肢です。
ポイントは、基本的なコマンドを整理できているかというところですので、教科書の範囲でpipコマンドを整理します。
pipコマンド

listとfreezeは、基本的な機能としてはどちらもインストール済みパッケージの一覧を取得することは同じですが、freezeは取得した一覧を凍結させる、つまりrequirements.txtを作成することに特化したコマンドです。
オプションの意味は次の通りです。
・大文字のU:パッケージを最新版に更新(アンインストールのUではなく、アップグレードのUです)
・パッケージ名にイコールを2つ:特定バージョンを指定
・y:アンインストール中は確認しない
・o:新しいバージョンがあるパッケージのみ一覧表示
選択肢②

選択肢②は、内容の正しい肢です。
この問題のポイントは、pipやvenvとは異なる点、Anacondaのメリットとデメリットです。
選択肢③

選択肢③は、内容の正しい肢です。
ごく基本的なPythonの基礎知識が問われています。
選択肢④

選択肢④は、内容の誤った肢です。前半は正しい内容ですが、後半が誤っています。
venvはPythonの下に組み込まれる機能なので、Python自体のバージョン管理はできません。
Python環境の中に仮想環境をつくり、仮想環境において異なるバージョンのパッケージを管理できるということです。
選択肢⑤

選択肢⑤は、内容の正しい肢です。
一行「ずつ」インポートするということと、「一行に書く」ということを混同しないようにご注意ください。
第1回Python3データ分析模擬試験第03問の解説は以上です。